2026/08/26

小口径シンバル11枚叩き比べ!カホンに合うのはどれ?【10インチ編】

アコースティックライブやカホン演奏のセットアップで大活躍する「小口径シンバル」。

今回は、手持ちの小口径シンバル全11枚を実際に叩き比べ!メーカーが公表するサウンドの特徴と、実際の演奏現場で感じた個人的なリアルな印象を交えて解説していきます。

前編となる今回は、定番スプラッシュからちょっと個性的なエフェクト系まで、10インチばかりを5枚ご紹介します!

まずは動画で、それぞれの音の立ち上がりや響き(サスティン)の違いを聴き比べてみてください。


1. Zildjian / A Zildjian Splash 10"

◆メーカー公表の特徴

明るく素早い立ち上がりと、クリアでブライトな高音域が特徴。世界中のドラマーに愛される「スプラッシュシンバルの絶対的スタンダード」。

★実際に叩いた印象

まさに「ザ・スプラッシュ」という王道のサウンド!高音成分(アタックの抜け)がやや強めなので、アンサンブルの中でも埋もれません。ただ、生音重視のアコースティックなライブだと、少し主張が強すぎて目立ちすぎてしまう場面もあるかもしれません。

(※現在は盤面ロゴデザインが変更されています)


2. SABIAN / HH Splash 10"

◆メーカー公表の特徴

熟練の職人によるハンドハンマリングが生み出す、ウォームで味わい深いトーン。熟成されたダークで柔らかい響きが魅力。

★実際に叩いた印象

こちらも大定番ですが、スプラッシュの割にトーンが落ち着いていてすごく品があります。アタックが刺さりすぎず、カホンの生音にもスッと馴染んでくれるので、アコースティックな現場ではめちゃくちゃ使いやすい1枚です!

(※現在はHHXシリーズ等へモデル移行しています)


3. SABIAN / Max Stax Splash 10"(Mike Portnoy Signature)

◆メーカー公表の特徴

マイク・ポートノイ シグネチャーのスタック(重ね)シンバル用に開発されたモデル。素早いレスポンスと短いサスティン、切れ味の鋭さが特徴。

★実際に叩いた印象

かなり個性的!元々は重ねシンバル用ということもあり、サスティンがキュッと短くタイトな音色です。単体で使うとアクセントとしてかなり強烈なので、楽曲のキメや特定の曲調・場面で使うとすごく効果的にハマります。(※現在廃盤)


4. SABIAN / Max Stax China Kang 10"(Mike Portnoy Signature)

◆メーカー公表の特徴

同じくMax Staxシリーズの小口径チャイナ。鋭いアタック感を持ちながらも、10インチならではのコンパクトなサスティンを実現。

★実際に叩いた印象

こちらも個性派ですが、小口径チャイナの割にはトーンがかなり落ち着いていて扱いやすいです。「チャイナのエフェクト感が欲しいけど、爆音になりすぎるのは困る…」というカホンセットに絶妙にマッチします。(※現在廃盤)


5. K.M.K / Splash 10"

◆メーカー公表の特徴

リーズナブルでありながら、オリジナリティあふれるサウンド。チャイナのようなオリエンタルでトラッシーな響きを併せ持つオリジナルの小口径シンバル。

★実際に叩いた印象

形状は通常のスプラッシュなのに、叩くとまるでチャイナシンバルのようなトラッシー(生々しい)な響きがする面白い1枚!楽曲にちょっとしたスパイスや変化をつけたい場面で、ものすごく効果的に機能してくれます。(※現在廃盤)


◆ 前編のまとめ

10インチの5枚だけでも、定番のブライト系からシックなハンドハンマード、さらにはスタック用やトラッシーなエフェクト系まで、かなりキャラクターが分かれましたね!

☆王道&オールマイティに使いたいなら: SABIAN HH や Zildjian A

☆アクセントとして飛び道具的に使うなら: Max Stax シリーズや K.M.K


次回後編では、11~15インチの小口径シンバルをご紹介します!さらにマニアックで面白いシンバルが登場しますので、お楽しみに!

2026/08/19

カホンはドラムの代わりになるか?王道フレーズ叩き比べ #07【タカドコ編】

シリーズ7本目となる今回のテーマフレーズは、ドラムの連打フィルインとして大定番の『タカドコ タカドコ タカドコ パン』です!

まずは動画で、ドラムの手足のコンビネーションと、カホンで再現した高速の打面移動を聴き比べてみてください。


◆ドラムとカホンの手順比較
今回のフレーズの手順と構造を比較してみましょう。

ドラム(手足のコンビネーション):
 R L K K ➔ R L K K ➔ R L K K ➔ [R+L](スネア+シンバル)

カホン(手順の妙):
 R L R R ➔ L L R R ➔ L L R R ➔ [R+L](スラップ+スプラッシュシンバル)

ドラムでは手足コンビネーションで鳴らす押し出し感の強いフレーズを、カホンではダブルストローク(R R / L L)を活かして、フレーズのニュアンス感をカバーしています。

◆解説:前回の応用!「ベース2打➔スラップ」の高速移動

テクニックの核心自体は、前回(#06)で解説した「右手三つ打ち&ベースからの高速移動」の応用です。

1. R L R R

   一般的には R L R L と叩くところですが、続くフレーズへのスムーズな流れを考えてあえてこの手順(R R)にしています。

2. L L R R ➔ L L R R

   続いて、左手・右手のダブルストローク(L L R R)で高音(スラップ)と低音(ベース)を交互にしっかり打ち込みます。

3. [R+L]

   ここが今回のポイントです。連続するダブルストロークの勢いを殺さず、最後の「パン」で右手スラップ+左手スプラッシュシンバルへと一気に着地します。

前回学んだ「打面の反動を使った手首の引き上げ」ができていると、この変形三つ打ちもブレずに叩ききることができます。

◆まとめ

一見すると複雑な手の動きに見えますが、仕組みとしては「前回のテクニックを応用しているだけ」ということがお分かりいただけたかと思います。

ドラムの手足コンビネーションならではの「疾走感と音量の押し出し」を、カホンでどう表現するか―。

その答えの一つが、このダブルストロークを応用した手順です。ぜひ動画の手順テロップと合わせて練習してみてください!

2026/08/05

カホンはドラムの代わりになるか?王道フレーズ叩き比べ #06【タカタカドコ編】

「カホンはドラムの代わりになるか?」をテーマに、ドラマーにお馴染みの定番フレーズを叩き比べる検証企画。 シリーズ6本目となる今回のテーマフレーズは、怒涛の畳みかけとキレのある着地が心地よい『タカタカドコ タカタカドコ プラッ』です!

ドラムなら手足のコンビネーション(ツーバスやバスドラムの連打)で豪快に鳴らすこのフレーズ。これをカホン単体で、しかもあのスピード感と音圧を維持したまま叩ききるには、またしてもカホン特有の「手順の合理化」が必要になります。

まずは動画で、カホンとドラムそれぞれの手順に注目して聴き比べてください。


今回は、前回の「右手三つ打ち」の技術を応用した、カホンならではのアプローチを徹底解説します。

◆ドラムとカホンの手順(パラディドル)比較
まずは、それぞれの楽器で叩いている手順の違いを見てみましょう。

ドラム(手足の連打): R L R L K K ➔ R L R L K K ➔ r L(プラッ)

カホン(手のみの連打): R L R L R R ➔ L R R L R R ➔ r L(プラッ)

ドラムの後半『ドコ』にあたる足の2打(K K)を、カホンでは手首のスナップと腕のコントロールを使った「右手ベース2連打(R R)」でカバーしています。

一見すると変則的に見えるこの手順ですが、実は音響的な理由と肉体的な運動生理の両面から考えられた理由があります。

◆徹底深掘り:なぜ「右手ベース連打(R R)」にするのか?
通常、こういった6連打のフレーズを叩く際、多くの方は左右交互(R L R L R L)のオルタネイト手順を思い浮かべるかもしれません。

しかし、あえて「ベース2打を右手(R R)に集約させる」のには、明確な3つの意図があります。

① 「ベース音の太さ」を右手でキープするため
カホンの打面中央(ベース音)は、高音(スラップ)に比べて「芯のある太い音」を鳴らすのにしっかりとした音圧が必要です。利き手(右手)のほうがコントロールしやすく、打面の狙ったポイントに力強く手のひらを叩き込めます。

私自身の手癖(慣れ)でもありますが、ドラムのバスドラムのような太い低音感を再現するために、ベース2打は右手(R R)に任せたいのです。

② 2回目の「タカタカ」へのスムーズな移行
1回目のベース右手2打の直後、2回目の「タカタカ」をあえてL R R Lという手順(パラディドル)を選択する方が全体の流れがスムーズになります。

もちろん、パラディドルで叩きながら均一な音色のスラップを鳴らすという技術的な難しさはありますが、余計な力みが生まれず、その後のベース2打(R R)や最後の着地フレーズへ無理なくバトンタッチすることができます。

③ 最大のポイント:着地の「プラッ(r L)」の左アクセントを守る
そして、この手順にする最大の理由が「最後の着地(r L)」にあります。

もし一般的な左右交互(R L R L R L)で叩いた場合、フレーズ終わりのベース2打は R L となります。 すると、その直後にやってくる決め台詞である「フラム(r L)」のメイン音を鳴らす左手(L)が、ベースの位置から一瞬でスラップの位置まで駆け上がって強音を叩かなければならなくなります。

これでは打面移動が間に合わず、着地であるフラムの左手アクセントが弱くなったり、音色がブレたりする大きなリスクが生まれてしまいます。

ベース2打をあえて「右手連打(R R)」に集約させることで、最後のベースを右手が叩いている間に左手は高音(スラップ)の位置で落ち着いて待機(準備)できます。

だからこそ、最後の『プラッ(r L)』で、左手の力強いメインアクセントを100%の精度で叩き込むことができるのです。

文字だけではイメージしづらい「ベース2打から一瞬でスラップへ高速移動する右手の動き」や、「左手が待機してフラムへ着地する瞬間」は、ぜひ動画を見返してご確認ください!

一見すると複雑に思える手順ですが、すべては「音色の太さを維持し、フレーズの最後のキメを最高のキレで鳴らしきるため」の、徹底的に合理化されたアプローチです。

ぜひ、ご自身のカホンプレイや手順の組み立ての参考にしてみてください!

2026/08/02

音が出ないRoland RH-5を直してワイヤレス専用機に改造してみた

ハードオフで興味をそそるジャンク品のヘッドホンを見つけたので、修理してみることにしました。 機種はRolandのエントリーモデル「RH-5」。状態は「片側の音が出ない」とのことです。

テスターで確認すると、やはり右側だけ導通がありません。 スライダー部分を外してみたところ、渡り線の外装が破れて導体が見えている箇所を発見。これが原因と思われます。

渡り線を交換すべく、まずは全バラし。基本的な構造は一般的なヘッドホンと変わらないタイプだったので、スムーズに分解できました。 特にこだわりもなかったので、手元にあるパーツで修理を進めます。

交換用の渡り線には、定番の「BELDEN 8503」の赤・白を使用。 以前行ったMDR-CD900STの渡り線交換の時と同様、純正よりも線が太く、本数も2本になったことで、そのままでは収まりません。 そこで、イヤーハンガーの溝を削り、穴を開けて一旦外側に出してから、ハウジングにも穴を開けて内部に通す形に加工しました。

最後に左右のドライバーへハンダ付けして作業完了。導通チェックも問題なしです!

実際に試聴してみたところ、音質は悪くはないものの、ミックス作業には少し向かないと感じました。 そこで、本体の軽さ(190g)を活かし、外付けのBluetoothレシーバーを取り付けてワイヤレス専用機として活用することに。室内での「ながら聴き」にかなり良さそうです。

今回は、故障症状から原因を予想し、ネット上の修理情報に頼らず直すことができました。ヘッドホンの構造理解に自信がついた、満足のいく作業でした。