「カホンはドラムの代わりになるか?」をテーマに、ドラマーがお馴染みの定番フレーズを叩き比べる検証企画。
第5回となる今回のテーマフレーズは、数あるルーディメンツ(ドラムの基礎打法)の中でも、実際のフィルインでトップクラスに多用される超実戦向けフレーズ、『6ストロークロール(+タカドン)』です!
手順自体はドラムもカホンも全く同じなのですが、今回は「叩き方のアプローチ」が根本から異なる、お互いの楽器の特性が爆発した検証になっています。
まずは動画で、その驚きの職人技(?)を聴き比べてみてください!
◆ 今回の検証ポイント
動画はいかがでしたでしょうか?
今回の比較で、特に注目してほしいポイントは以下の3つです。
1.ドラムの2つ打ちと、カホンの2つ打ちの音響的なニュアンスの違い
2.「全く同じ手順」なのに、中身の技術が180度違う面白さ
3.最後の『タカドン』へ繋がるダイナミクス(音の強弱)のコントロール
動画のテロップでも紹介している通り、今回のフレーズ『6ストロークロール+タカドン』は、ドラム・カホンともに以下の完全に同じ手順で演奏しています。
ドラム手順: R l l r r L R L R
カホン手順: R l l r r L R L R
手順は1文字たりとも変わらないのですが、真ん中の弱音(ゴーストノート)である l l r r の部分、実は使っている身体のパーツが全く違います。
ドラムの場合、スティックの「跳ね返り(リバウンド)」を利用して、ダブルストロークで叩くのが王道です。
しかし、楽器自体にリバウンドがほとんど無いカホンで同じことをやろうとすると、打面板の跳ね返りが使えないため、手首を使った2つ打ち奏法でもよいのですが、6ストロークロールのニュアンスが出にくいかと思います。
そこでカホン単体の場合、「指」を使った奏法(フィンガーテクニック)へと切り替えています。
手のひらを打面に添えながら、指先を独立させてバラバラとコントロールすることで、リバウンドに頼らずにハイスピードな連打を生み出しているのです。
ちなみに私の場合は、この l l r r を【左手中指 ➔ 人差し指】➔【右手中指 ➔ 人差し指】という順で叩いています。
「同じ手順を、ドラムはスティックの物理特性(反発)で、カホンは人間の肉体(指の独立)で攻略する」
動画で見ると同じような速さで流れるように叩いているように見えますが、その裏側にあるアプローチの違いを意識してもう一度動画を見返してもらうと、ドラムとカホンの「楽器としての本質の違い」が見えてきてとても面白いと思います。
というわけで、検証シリーズはまだまだ続きます。
次回もどうぞお楽しみに!