Arduinoと小型OLEDディスプレイを組み合わせて「ミニオーディオモニター」を自作しました。きっかけは、手元のオーディオインターフェースの出力をもっと気軽に目で確認したい、というシンプルな思いからです。本格的なオシロスコープや測定用レベルメーターではありませんが、「見て楽しい」ことを重視した小さなヴィジュアライザーとして作ってみました。レベルメーターや波形表示はソフトウェアでも可能ですが、あえて小さなハードで物理的に表示させると、使っていて楽しいし、ガジェット感も味わえます。
今回使ったのは、Arduino Nano R4と0.96インチのモノクロOLED。アナログ入力にオーディオインターフェースの出力をつなぎ、Arduino側で波形とレベルを解析しながら画面に表示する仕組みです。表示内容は、画面上段に瞬間的なdB値、中段にオシロスコープ風の波形、下段にバータイプのレベルメーター。さらにピークホールドも実装して、動きがより「本物らしく」見えるようにしました。
実際の回路部分はあえて本体の底面に配置し、スケルトン仕様で内部がのぞけるようにしました。さらにLEDを取り付けて、本体内側と底面の両方が動作中にほんのり照らされるように工夫。単なる道具ではなく「見せたくなるガジェット」としての存在感がぐっと増しました。
音楽を流すと、波形が細かく揺れてバーもリズムに合わせて伸び縮みし、数値も変動します。小さなディスプレイに自分の音がリアルタイムで映し出されるのは想像以上に面白く、ただ見ているだけでもテンションが上がります。オーディオインターフェースの上にちょこんと置けば、ちょっとしたスタジオのVUメーター的な雰囲気も楽しめます。
実際に作ってみて気づいたのは、小型化したがゆえにアナログ入力用ケーブルやUSB電源ケーブルの存在感が意外と大きく、本体の設置感に影響してしまうこと。世の中の小型機器がバッテリー搭載やワイヤレス化にこだわる理由を、身をもって実感しました。
次の目標は、さらに高機能なバージョンです。カラーOLEDに置き換えてステレオ2chを同時表示し、切替ボタンで「オシロスコープ」「VUメーター」「スペクトラムアナライザー」をモードごとに楽しめるようにする予定。まだまだ改良の余地はありますが、こうして「作りながら夢が広がっていく」のも自作ならではの醍醐味ですね。